どーも直行直帰の店主です。
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適宜ご参照ください。
今日のテーマは魚をどのように焼くかについて。
インド料理とは無縁に思えるが、関係大ありだ。
インド料理と魚
インドは北方のヒマラヤ山脈以外、三方は海に囲まれており、
ノンベジ家庭では魚もよく食べられる。
内陸部では淡水魚も好まれ、例えば東インドのベンガル地方では鯉のカレーが有名だ。
直行直帰にとっても魚は扱ってみたかった食材の一つ。
一年以上の構想を経て、2022年一発目の間借り営業にて満を持して披露する。
ちなみに次回の間借り営業は2022年1月8日土曜日、前回と同じく西新のテッパン家キッチンさんにて。
お時間ある方は是非。
Fish fry
フィッシュフライのことをタミル語ではミーンワルワルという。
ミーン(Meen)が魚でワルワル(Varuval)がフライを指す。
ネットで検索すると分かるが、インドで魚をフライにするときはカリカリになるまで焼く。
気候的に暑い国かつ近年まで冷蔵庫が普及していなかった影響もあり、
食材にしっかり火を通す調理法が定着したようだ。
このあたりは大英帝国統治の影響もあるのかも知れない。
本場のものを食べたことはないが、
フィッシュアンドチップスもしっかり火を通すと聞く。
フィッシュフライに限らず野菜もクタクタになるまで煮るのがインド流で、
食感を残して調理する日本食との違いは大きい。
これらを前提にしたとき、一つの分岐路が目の前に現れる。
フィッシュフライは
🇮🇳カリカリになるまで焼くのか、
🇯🇵ふっくらと食感を残す程度に焼くのか
以下カリカリに焼くことをインド的、
ふっくらと食感を残す程度に焼くことを日本的と言う。
チャーリーのFish fryは…
ヒントを求めてスリランカ出身のチャーリーの店にやって来た。
チャーリーはスリランカの南部沿岸に位置するマータラの出身で、
親戚一同もほぼ全員料理人というサラブレッドだ。
調理工程も見せてもらった。
まず魚がムチャクチャデカい(笑)
もっと小さい魚を想像していただけにこれには焦った。
マサラペースト(にんにく・しょうがのすりおろしに塩とスパイスを加えたもの)を魚に塗り込むインドに対し、
スリランカは塩とターメリックとチリを表面に擦り込むぐらいだとのこと。
魚が美味しければスパイスは少量で良いという考えは
インドもスリランカも変わらないようだ。
この解釈はアジアハンター小林さんとお話して聞いたこととも整合性がある。
なんともトロピカルな美しい盛り付けが食欲をそそる。
ライス&カリーと共にワシワシと掻き込む。
何とも贅沢な食事だった。
やはりFish Fryの味は調理人のスキルというより、
魚の良し悪しに左右される部分のほうが大きいと思う。
ちなみにチャーリーのFish Fryも、
やはりカリカリのよく焼き(インド的)だった。
ちなみにこの極上Fish Fryは私がチャーリーに頼んで特別に用意してもらったものであり、
通常メニューではないのでご留意されたし。
さて、どうしよう
インド料理に取り組むとき、
誰もが思い悩むことの一つにどれだけインドに寄せるか、
という問題がある。
魚をインド的に焼けばカリカリで美味しい反面、
日本的に解釈すれば魚がパサパサしていると感じる可能性もある。
一方日本的に焼けば料理の画としてのインドらしさは失われるだろう。
小さめの魚をカリカリに焼いて、
頭から骨ごと食べられるように調理することも考えたが、
魚が小さいと皿全体から見た存在感は弱まる。
次回間借りの主役は間違いなく魚であり、
魚をどのように調理するかは営業の肝心要だ。
もう何日も感じているが答えはまだ出ない。
インド的と日本的の中間に仕上げることも考えたが、
中道はどっち付かずで中途半端になるのは過去に経験済みだ。
🇮🇳インド的 or 🇯🇵日本的?結局戦引きをどこにするのか
Embed from Getty Imagesインド料理を日本的な解釈で楽しむことも出来るかもしれないが、
その成れの果てがルウカレーだとしたら、線引きによってはインドから離れすぎてしまう。
そう、🇮🇳インド的か🇯🇵日本的か、結局どこで線を引くかによって出来上がりに差ができる。
調理する側の線引きの数だけ日本全国にカレー屋やインド料理屋があると言っても過言ではないだろう。
多分Fish fryに限らずこの問題は直行直帰を続けていく限り付いてくるだろう。
そして私が日本で活動する限りずっと答えが出ることはない。
とりあえず今度のFish fryはインド的か日本的か。
是非実際に食べに来て確かめてください。
今日はこの辺で。
ではまた。
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