どーも直行直帰の店主です。
私のプロフィールです。
適宜ご参照ください。
チェンナイティファンナンバルワン:Rayars Mess
ティファン(Tiffin)とはインド英語で朝食、間食の意味。
定番メニューはイドゥリ(豆と米粉の蒸しパン)、ポンガル(米と豆のおかゆ)、ドーサ(豆と米の発酵生地をクレープ状に焼いたもの)、ワダ(豆のペーストにスパパイスを混ぜて揚げたスナック)といったところだろうか。
このように書き出して見ると、インド人が豆をよく食べることが分かる。
肉に代わるタンパク質の摂取源とされている。
Rayars Messはチェンナイにおけるティファンの名店で、
知らなかったら100%スルーする路地裏での店構えにも関わらず連日大人気。
酷暑で食欲は失せがちだが、その名声に心は躍る。

この路地裏感。

朝8時過ぎでも店内は賑わっている。
日本じゃたいていの飲食店は開いてない時間だが、
インドでは人気のティファン店には早朝でも多くの地元民が集まる。
朝食に重きを置く国民性を感じた。

ここではイドゥリ、ポンガル、ワダをいただく。

ラトナカフェもそうだったがティファン屋のサンバルはなぜこんなにうまいのか。
明らかにミールスのそれとは作りが違う。
(主観で恐縮だが、ミールスよりティファンのサンバルの方がサラッとしていてスープに近い。)
チャトニもドロっとしたタイプとシャバシャバしたタイプの2種類があり、食べ比べも面白い。
イドゥリ、サンバルをおかわりし、朝食から腹パン。
厨房を見せて欲しいと頼んだら快諾してくれた。


食後は店の外であま~いマドラスコーヒーをいただいてシメ。
ゲフッ。朝からよく食べた。
私が徘徊していたチェンナイのトリプルケーンというエリアでは、
観光客らしき人はほぼどころか全く見かけない。
日本人が珍しいのか、「どこから来たのか?」と聞かれることが多かった。
インド人になりきろうとヒゲをたくさんこしらえて渡印したが、彼らの目はごまかせない。
ネパール、中国、日本が彼らの考える薄い顔つきの代表格らしい。

この旅で初のノンベジ:Nair mess

昼食はNair Messへ。
この旅初のノンベジ(肉あり)

Nair Messの店内は広く、清潔。
おそらく高級店の部類ながら店舗周辺は施しを求める人々もいたりと、
まさにカオスってやつ。

店内に通されるとミールスかビリヤニかを聞かれる。
ここではミールスを選択。
(そういえば店のビリヤニは食べなかったなぁ。)
ミールスの構成は、メインのマトンカレー(左上)にピックル、ポリヤル、ダール、以上。
この品数の少なさは意外だった。
日本のミールスの文脈では、サンバルがあり、ラッサムがあり、パパドがあり...
とカトリに多種多様なカレーが並ぶほどそれらしい感じになるが、
(“それ”も日本人が作り出した虚像に過ぎないのかもしれないが、、、)
インドのノンベジ店ではベジ店と比較してミールスの品数は総じて少ない印象がある。
Nair Messもそれらの例に漏れないが、物足りなさは全くない。
むしろメインのマトン一撃で確実に満足させる点において、渋さが光っている。
よく煮込まれて柔らかいマトンの滋味深さが五臓六腑に染み渡った。

少しずつ体調が悪くなり始める、、、

日中は30度台後半の猛暑に晒されるも、宿泊先のホテルにエアコンがない地獄に早くもギブアップ寸前だったのがこの頃。
食欲もなく、この日は夕食を取らず早めに休んだ。
仕事疲れを癒やしたい目的もあったので、無理して食べる気もなかったが、
振り返って考えるともったいなかったようにも思える。
しかしこのときお腹の調子も下り坂でそれどころではなかった...。
どうなるインド旅。
今回の旅の参考書籍はこちら↓
訪問した店は99%小林さんの書籍から。
これをcheckしておけば南インドで飲食店のハズレはない。
今日はこのへんで。
ピース。
次の営業日は11月27日土曜日の予定です。
場所は前回と同じくテッパン家キッチン@西新の予定です。
さぁ、どんなメニューを提供しようか…。
手前味噌で申し訳ないが、
前回9月チキンビリヤニでの間借り営業がそこそこ好評だったらしい。
実際に味に対するお褒めの言葉を頂いたり、
直行直帰のビリヤニの話を聞いたよ、などお声をかけてもらうこともあった。
一部で「直行直帰はビリヤニマニアらしい」との噂も立っているようで、
真偽はともかく少しでも話題になってくれるのは嬉しい限り。
それを受けての間借り営業。
10月の鳥飼八幡宮カレーフェスで直行直帰のことを知ってくれた方のことを考えると、
カレープレートにした方が良いのでは?とも思ったが、
今回の営業まではビリヤニで勝負したい。
前回はチキンビリヤニだったので
今回はマトンビリヤニ🐏で。
イスラム度の高いマトンビリヤニが作りたい
ビリヤニがムガル帝国の影響を受けたイスラム圏に端を発する料理であることは
過去の記事でも既に述べたとおり。
前回のチキンビリヤニは手羽元を使ったりと具材の影響もあってか、
ビリヤニにしては食べやすくなってしまったかなという反省も正直ある。
前回好評だったお客さんを突き放すことになりかねないが、
具材もマトンを使うことだし、今回はあえて
「硬派なイスラム料理としてのビリヤニ」の影を追って、
原理主義的な思想のもと調理に取り組みたい次第。
自分で言っておいてアレだが、
イスラム度って何なんだ。
限りなく抽象的な言葉だ。
私個人のイメージは、
◯ハバやユ◯フザイの店内に一歩足を踏み入れた瞬間
すでに充満しているあの重厚感のある香りのことで、
カレーとはまた違い薬膳的で食べる人を選ぶようなアレ。
つまり何がしたいか、
食べやすいビリヤニにはしたくないということ。
マトンの香りのクセと、イスラム度の高いスパイスセットで、
人によって好き嫌いが分かれそうなビリヤニにしたい。
しかしこれはあくまで作り手の狙いであって、
例え理想に近いものが出来たとしても
食べる側がどう受け取るかは全く分からない。
おそらく今までの経験上、既定路線から少しはみ出しつつも、
まぁまぁ受け入れられやすいものに仕上がってしまうのではなかろうか笑
直行直帰のビリヤニの味が確立した

試作したマトンビリヤニを食べてビックリ。

今までのビリヤニと味が何ら変わらん…。
この一言に尽きる。
チキン🐔がマトン🐏に変わっただけで、香りとか他諸々は全部一緒(笑)
試食した妻も全く同じことを言っていたので、
前回の間借りビリヤニ営業に来ていただいた方なら恐らく同じ感想を抱くことだろう。
同じ味が出せるということは、
直行直帰の味が確立されたとも取れて、
それはそれで良いことなのかもしれん。
だがしかし、
間借りカレーに求められてるものって安定的ないつもの味なんだろうか。
いや違うだろう。
いつも同じ味が出せるというのは実店舗を構える料理人に求められるスキルで、
直行直帰のような超絶不定期営業の間借りカレーはもっと粗っぽくていいはずだ。
「粗っぽさ」が間借りカレーに与えられた免罪符ならば、
これを使わない手はない。
もっと不安定で、
もっと実験的でいいじゃないか。
直行直帰は私個人の道楽でもあるのだから。
試作は続くよどこまでも

試食してみて直すべきところはなんとなく見えたので、
あとは調整を繰り返していくしかない。
問題は私自身があと何回試食に耐えうるかということ。
前回のチキンビリヤニ間借り営業による連日試食の影響で、
正直食べ飽きがスゴい。
とあるカレー店の店主の方と話していると、
同様の症状は業界に付き物らしい。
香りがしない、パンチがない、重症になるとマズいと感じるなど。
私は飽きっぽい性格なので、
一つのことを突き詰めて継続することがすごく苦手。
今月の間借り営業が終わったら、
次はカレープレートの営業にします。
今日はこのへんで。
ではまた。
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