食品添加物との付き合い方のご提案〜弱小間借りカレー店店主の戯言〜

スパイシーライフ

どーも!直行直帰の店主です!

先日化学調味料の記事をポストしました。
今日はその第二弾で対象を広げ、食品添加物についても考えてみます。

添加物というワードがすでに人工物の匂いがして、
自然由来食品を好む方にはどうしても敬遠されますし、

添加物の中には発がん性物質を含んでいるものがある!


こういう主張もあります。

今回は先に結論から書きます。
色々調べてみた結果、日本において

完全に食品添加物を断って生活することは難しい

と言えます。


今回の記事では、食品添加物が良いか悪いかという二元論に終始するではなく、

皆様にとって、食品添加物との付き合い方を考えるキッカケになれば良いという想いです。

食品添加物ってなに?

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。

厚生労働省は、食品添加物の安全性について食品安全委員会による評価を受け、人の健康を損なうおそれのない場合に限って、成分の規格や、使用の基準を定めたうえで、使用を認めています。

出典:厚生労働省ホームページ

これを見ると、市場に流通している加工食品のほとんどは添加物が含まれていると考えていいでしょう。
しかし厚生労働省が公表しているように安全性については試験を行い、使用基準がきっちり定められているものが国内に流通しています。
短期的に人体に悪影響を及ぼす可能性は極めて低いです。

しかし化学調味料同様、数十年単位の長期的な影響を検証したデータはありませんし、
まだまだ未知な領域があることは確かです。

それまでは添加物なんて全く気にしていなかったのに、
ある日突然原因不明のアレルギーが出たことによって、
食生活を改善した結果、アレルギーを克服した…といったような
ヴィーガン・オーガニック・マクロビオティック志向の方たちも実際にいらっしゃいます。

領域が広すぎて全部カバーするのは無理

一見添加物を加えていないように見えるスーパーのお肉でも、
飼育段階で農薬が入りまくったエサを与えていたとしたら、
それも人によっちゃ敬遠するでしょう。

このようにほんとに全部の領域をカバーしようと思えば、
食品の製造段階を最初からずっと監視しないといけない訳で、
そんなことはどこかの無人島で自給自足生活でもしない限り無理です。

私はただの間借り料理店の店主ですから、
日々のカレー作りに関係する食材の添加物についてのみ考えてみます。

食品添加物が含まれるカレーの材料は?

食材① カレー粉(化学調味料と食品添加物たっぷり)

とあるカレールウの原材料を見ていると、
香料、甘味料、酸味料などなど、ざっと見ただけでも食品添加物てんこもりです。
おまけに調味料(アミノ酸等)と化学調味料まで入っています。

食材② トマト缶

表示を見れば分かりますが、トマト缶にはトマトジュースやPH調整剤が入っています。
PH調整剤は腐敗防止用の保存料になりますので添加物に該当します。

またトマト缶のパッケージを見ると、原産国イタリアとなっているものが多いのですが、
トマト自体の産地は中国で、加工地がイタリアといったものが少なくありません。
トマト缶自体はイタリアで作ってるので、間違いないっちゃ間違いないんですが、
これはどうなんでしょう。しかも中国ですからね。

事故を起こした列車をそのまま地中に埋めて証拠隠滅を図るような国ですから、
どういう風にトマトを育てているかなんて分かったものではありません。

食材③ ココナッツファイン

出典:Yahooショッピング

ココナッツの胚乳を粗挽きにしたもので、南インド料理には欠かせない食材ですが、
白色をキープするために亜硫酸ナトリウムという漂白剤を使っている場合があります。
もともと酸化防止剤としてワインに使われていることも多いのですが、
副作用として頭痛などの症状も報告されています。

オーガニックのココナッツファインは、漂白剤を使用しているものに比べて若干クリーム色になります。

ちなみに直行直帰で使っているココナッツファインがコレ

食材④ レモン汁

酸味をプラスするときに重宝するレモン汁ですが、
香料が入っているものが多いです。
(無添加のものもあります)

今回は3つだけ挙げましたが、他にもヨーグルトにも増粘剤が含まれていますし、
塩や砂糖だって精製塩や上白糖は添加物を使っています。
このように食品添加物は挙げればキリがありません。

自然由来だから安全というわけではない


添加物を嫌う大きな理由は「人工的に作られた化学成分を受け付けたくない」
という理由が多いのですが、

自然由来だから安全なのか?

となると必ずしもそうではありません。

例えばフグやキノコは毒を含んでいるものもありますし、
うるしだって直接触れるとかぶれてしまします。

私の甥っ子は重度の卵アレルギー持ちで、
ゆで卵なんか少しでも食べようもんなら
全身を引っ掻きまわしたい程のかゆみに襲われます。

食の安全を担保するために添加物を使っている側面もあるのに、
その添加物を嫌って自然由来やオーガニックにこだわった結果、
未精製ゆえの不純物や、無農薬ゆえに野菜に付着した虫を食べてしまうことも考えられます。


こう考えると、自然由来イコール安全とも言えませんし、
かといって食品添加物が体に合わない方がいるのも事実だし、
どのように付き合って行くのが良いのか、答えは出ません。

正解はそれぞれあると思いますが、次に私が考える食品添加物との付き合い方について述べます。

安全に配慮するというより、加工食品を使わない方がカッコいいという考え方

私は幸いアレルギーとは無縁の体質ですし、特定の添加物にカラダが反応したこともありません。
なので安心安全を求めて添加物を排除するという考えはありません。

ですが添加物が多く含まれがちな加工食品を使わない方が、
素材そのもので料理をしている実感があり、
より料理人の実力が反映されやすいのでは?
とも感じています。

例えば私はカレーを作る際にトマト缶を好んで使いますが、
もし私の皿の味はトマト缶ありきのものだったら…
こう考えると加工食品に頼っている気がして、それは本意ではありません。

まとめ(加工食品なしのカレーを作ってみよう)

私は幸い福岡県下でも自然豊かな土地に暮らしていて、
肉・魚・野菜問わずあらゆる食材が地元品でまかなえます。

一度加工食品を一切排除したカレーを作ってみたら、
より私自身の調理技術が反映される気がします。

トマト缶もレモン汁もヨーグルトも使わないカレーです。

キリがないので無農薬野菜か否かや、食肉に与えたエサ等にはこだわりません。
ここが私の線引きです。

間違いなく原価は高く付きますが、
自分の実力を知るという意味で
たまにはこういうのもいいんじゃなかろうかと考えます。

直行直帰のお客様に提供してみて、
是非感想をお聞きしたいものです。

以上、私の食品添加物に対する向き合い方(案)でした。
皆様にとって考えるキッカケになれば幸甚です。

ではまたっ!



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この記事を書いた人

福岡の神出鬼没完全不定期間借りカレー店「直行直帰」の店主
かつてカップラーメンを料理と呼んでいた男が綴る日々のカレー・インド料理研究の記録、間借り出店情報、インドにまつわることを吐き出します。
実態はイエスマンになれない社会不適合なサラリーマン。

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