どーも!直行直帰の店主です!
ネット上のスパイスカレー店のレビューを見ていると、カレーでこの値段は高い!という若干ご立腹なレビューを見ることがあります。
おそらくそのレビュアーの中でカレーとはカレーライス🍛のことであり、そう感じるのも理解は出来ます。
なかには「インドじゃこんな値段はしない!」と言ってる人さえいます。
しかし本当にそうなのでしょうか?
ある疑問が芽生えました。
インド人にとってのカレーって、
日本人にとってのいくらなんだろうか?
例えばあるインド人がランチにカレーを食べに出かけ、お会計が100ルピーだったとします。
100ルピーは2021年3月現在のレートで行くと約148円です。
額面だけを見ると確かに安いですが、それは日本人の平均所得から見た金銭感覚であり、
インド人の平均所得から見るとそんなに安くはないかもしれません。
つまり日本人がいくら払う感覚で、
インド人がカレーのランチを食べているのか知りたいのです!
その感覚の差を埋めるには、ちょっとした情報と計算が必要です。
気になったので調査することにしました。
【計算方法】インド人にとってのカレーは高いのか安いのか?
計算方法は以下のとおりです。
上記の計算方法は筆者がそれっぽく考えた計算手法であり、数学的または統計学的に正しいかなど知ったこっちゃありません。ご了承下さい。
インド現地のカレーの値段を調査
今回調査対象として南インドのタミル・ナードゥ州の州都チェンナイで有名なレストランチェーン「saravana bhavan」を選びました。
南インド推しの筆者としては今回、ミールスの値段を調査対象とすることとします。
ミールスとは南インドのレストランで一般的なバナナの葉の上にご飯と数種類のカレーを盛るスタイルのことです。(現地ではおかわり自由です。というか「ごちそうさまでした」の意思表示をしない限り勝手に注いでくるらしいw)
saravana bhavanのスペシャルミールスの値段が125ルピーです。
このボリュームで日本円にして約185円。
やっ安いッッッ!!
そう思うのはまだ早い!
それは日本人の所得感覚から見た値段なので、
インド人の感覚に換算しましょう!
インド人の年収の中央値を調査
平均値と言わないでワザワザ中央値と言っているのには訳があります。
平均値だとほんの一部のお金持ちによって値が歪められて、実感とかけ離れた年収になる場合があります。
中央値って何かと言うと、今回の例で言うとインド人全員を年収順に並べて真ん中にいる人の値がそれに当たります。
今回はAVERAGE SALARY SURVEYというサイトを使い、saravana bhavanがあるチェンナイの年収の中央値を調査しました。
このサイトを見ていると、チェンナイの人々の約63%の年収が893,883ルピー以内に収まっていて、平均年収(Average salary)が 1,153,406ルピーでした。
(本当はmid salaryが見たかったけど、このサイトを見てる限りそこまで中央値と離れていなさそうなので、この2つを値として採用)
日本円に換算すると約132万円〜170万円ぐらい。
この辺りが中央値です。
日本人の年収の中央値を調査
厚生労働省『賃金構造基本統計調査』を見てみると、日本人の年収の中央値は男女で約370万円です。
中央値になると意外と低めに見えます。
カレーの値段にも影響を与えそうです。
皆さん見失わないで下さい!
私はカレーの値段が計算したいだけなんですッッ!
これで計算に必要な値が全て出揃いました。
後は方程式で計算していきます。
インド人にとってのカレーを日本人の感覚に直した価格をX円とおくと、次の関係が成り立ちます。
ミールスの価格:インド人の年収 = X:日本人の年収
これをXについて解くと答えが出ます。
中学生の数学のような話ですが、私は真剣です。
繰り返します。私はカレーの値段が計算したいだけなんですッッ!
結果:インド人にとってのカレーは、約400円〜500円くらい。
計算すると上記のような結果になります。
この価格を一つの基準とすれば、中間階級のインド人が日本でカレー(ミールス)を食べる場合、400円〜500円ぐらいが妥当な値段と思っているので、800円でも要求しようもんなら、
ほう…。よっぽど味に自信があるんだろうなジャパニーズは…。
こう思う可能性があるということです。
(福岡の人間が一杯千円のラーメンによほどのことがない限り納得しないのと同じ理屈です。)
まとめ(私が言いたかったこと)
私は日本のカレーがインドに比べて割高だと言いたいわけではありません。
スパイスカレーはその特性上輸入食材を多く使っており、材料費の中には関税や輸送費が入っているため、地産地消のインドと比べて値段が上がってしまうのは当然です。
しかし、
インド人がカレーを食べるような感覚で、日本人がスパイスカレーを食べられるようになればいいとは思っています。
直行直帰は利益度外視の間借りカレー店。
少しでもそのお手伝いが出来れば幸甚です。
ではまたっ!
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