どーも！直行直帰の店主です。
このブログでもちょいちょい言ってますが、
私個人としては南インドのカレーが好きです。
ですが、少なからずこういう方もいるはずです。
北とか南とかよくわからないな…。
カレーはカレーでしょ？
こんな方の為の記事です。
超ざっくり分けてインドカレーは南北に分類される
かなりザックリな分け方なのでこれを言うと怒るインド人も１億人ぐらいいるのではないかと思われますが、今回は分かりやすさを重視します。
大きく分けてインド北部のカレーと南部のカレーに分類できます。
それぞれ見ていきましょう。
北インドカレーとは？
一言で言えば日本人が考えるインドカレーと言えば！？の王道です。
インド有数の穀倉地帯を有し、主食は小麦です。
日本じゃ宮廷料理のナンやバターチキンカレーが中心かのような間違ったイメージが浸透しておりますが、実はそれらよりチャパティという全粒粉の薄焼きパンやタンドール窯で焼いたロティ、ピザのような形のクルチャがメジャーです。
皆さんの街にもあるインド人やネパール人の方が働いているカレー屋さんは、
だいたい北インドカレー（もしくはその周辺のネパール、パキスタンのカレー）を提供していると思ってもらって大丈夫です。
歴史的に見ればムガル帝国のお膝元だったこともあり、イスラム文化の影響が多く見られます。
北インドってどの辺？
ではインド北部ってどの辺なんでしょうか。
これも超ざっくり言うと、首都ニューデリーとその周辺です。
地図を貼っときますんで視覚的にこの辺リなんだーと思ってもらえればと思います。
そもそも明確な北インドの定義もありませんし。
代表的な北インドカレー３選
筆者が勝手に思うこれが代表的な北インドカレーだ！と思うものをつ挙げます。
バターチキンカレー（Murg Makhani）
ベタ過ぎて逆に出したくないんですが、やっぱりこれを挙げないわけにはいかないでしょう。
筆者もカレー作りを始めたての頃はよく作りました。
ヨーグルト、生クリームを贅沢に使うリッチな味わい。
インドカレーでは珍しく玉ねぎを基本使いません。
ヨーグルトも生クリームも入れちまってるし、
こってりし過ぎてるから玉ねぎぐらい抜いとくか！
ってことなんでしょうか。
パラクパニール（ほうれん草とチーズのカレー）
パラクがほうれん草でパニールがチーズです。
サグパニールって言ってるレストランもあります。
サグは菜の花のことです。
ほうれん草のペーストと、パニールというインド式のチーズを加えます。
肉は入っていないけどチーズのコクで食べごたえバッチリです。
ローガンジョシュ
ムガル帝国の宮廷料理ですね。
肉にはヒツジかヤギを使います。
カシミールレッドチリの鮮やかな赤が特徴的な料理で、
カルダモン、クローブ、シナモンなどいかにも北インドなスパイスで肉の臭みを抑えつつ、
ギーやヨーグルト（レシピによっちゃ小麦粉）でリッチに仕上げます。
イスラム仕様では上記のような作り方ですが、ヒンドゥー仕様だとたまねぎも使わずスパイス類と肉だけをじっくり煮込んだシンプルなレシピもあります。
ちなみにインドでマトンと言ったらヤギの肉のことです。
ヒツジじゃないから気をつけて。
ここ、テストに出ます。
他にもいっぱいある
まだまだいっぱいありますけど、北インドは一旦このへんにしときます。
リッチでこってりなカレーが多い印象です。
南インドカレーとは？
ここ何年かで日本でも東京を中心に南インドのカレーを出すお店が増えました。
ミールスというバナナの葉っぱの上にご飯を広げて、
カレーをかけていく南インドのお店で見られるスタイルが有名です。
北部の主食が小麦に対し、南部の主食は米。
必然的に米に合うカレーが多いです。
これが近年の日本において南インドのカレーが認知されてきた理由なのではないでしょうか。
それとよく南インドのカレーはシャバシャバでさらっとしてるとか言ったりしますが、
誤解を招きそうな表現なので筆者はあまり好きじゃないです。
後から紹介しますが、豆のカレーでドロっとしてるやつもありますし、一概には言えないからです。
インドカレーはホントにこの一言に尽きます。
一概には言えない！
レシピも人によって全然違います。
私が今までで一番ビビったのはYou Tubeで見た原型のトマトを切らずにそのままフライパンで炒めてその後ミキサーにかけるという謎の工程を踏む南インドのオバちゃん。
多様性がインドとインドカレーの面白いところです。
南インドってどの辺？
これも南部４州って言ったり、ゴア州とテランガーナ州を入れて６州を指したりして定義が曖昧なんで大体この辺！でいいです。
紀元前1,500年頃のアーリア人のインド亜大陸侵入に対して南部に移動してきたドラヴィダ人が多いと言われています。インダス文明もドラヴィダ人が作ったものという説が支配的です。
熱帯気候で北インドに比べても更に暑いです。
代表的な南インドカレー３選
サンバル
南インドにおける味噌汁と言われております。
トゥールダル（インドの豆）と野菜のカレーです。
日本の南インド料理店でも後述するラッサムと合わせて絶対に外せません。
野菜も決まってこれを使うっていうのがないので旬の野菜で作ると良いです。
インドじゃオクラとかドラムスティックという太鼓のバチのような野菜を使ったレシピをよく見ます。
ラッサム
サンバルと双璧をなす南インドカレーの代表格です。
一言で言えば酸味の効いたスパイススープってところでしょうか。
これがまたご飯にかけて食うとうまいんです。
フィッシュカレー
急にざっくりな言い方になりましたが理由があります。
南インドは魚を使ったカレーの種類がめちゃめちゃ豊富なんです。
魚もイワシやアジ、カツオなど日本人にも馴染みがある魚を使います。
カレーに魚！？
こう思ったアナタ。
侮るなかれ。
魚のダシが出て日本人好みの味です。
ご飯との相性ももちろん抜群。
お店で見つけたら是非一度冒険してみて下さい。
他にもいっぱいある（２回目）
今回は３つに絞りましたけど、他にも紹介しきれていないものがいっぱいです。
そのあたりは別記事にしたいと思います。
今日紹介した３つのカレーに共通しているのはタマリンドを使うってことですね。
酸味付けに使われる東南アジアの食材です。
南インドはとにかく暑いんで食欲増進のために酸味付けするレシピが多いです。
タイ料理にも使われます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
文中にも書きましたがインドもインドカレーも多様性に満ちています。
ここで出した料理もほんのごく一部でしかありません。
なので本当はコレは北インドでコレが南インド！
という決めつけに近い理解はあまり意味がないし、
インドカレーの面白さを削ぐものだと思っています。
解釈は人それぞれで良いと思いますし、
今日の記事も私個人の見解に過ぎません。
インドってとにかくいっぱい色んなカレーがあるんだなーと興味を持ってもらえれば
この記事の役目は十分果たされていると言えます。
参考にしていただければ幸いです。
ではまたっ！
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