どーも直行直帰の店主です〜。
前回はロティに関する記事をポストしたので、今回はロティに合う料理のご紹介とてニハリ(Nihari)について。
インド北部〜パキスタンあたりで有名な料理です。
今まで何となく、本当に何となく南インド料理に傾倒してきたけど北インド料理苦手だったわけでは決してなくて。
「よく知らなかったから手を出さなかった」というのが正しい表現かもしれん。
しかし当ブログでもう何度か紹介しているアジアハンター小林さんの著書「食べ歩くインド北・東編」を読んで意識が変わった。
北部インド料理に関する興味がムクムクと。
インドの北部はイスラム系宮廷料理の影響が強いだけあって南インドにはないゴージャスさがある。
ニハリ(Nihari)とは何ぞや?

ニハリ(Nihari)は、インド亜大陸のシチューである。
Wikipediaより一部抜粋
牛または羊のすね肉や山羊肉、鶏肉を骨髄とともにじっくり調理する。ニハリは、インド亜大陸のイスラム教徒の料理全体とともに発達してきた。
一晩かけて調理し、日の出頃の早朝に食べる。
パキスタンでもよく食べられ、国民食の1つとみなされている。
この料理は、そのスパイシーさで知られているが、スパイシーさや食感は、様々なものがある。
どういう料理か詳細を書くのは当ブログの役割ではないので他に譲るとして、初めて調理するにあたって抑えておかないといけないポイントをいくつか考えてみた。
ニハリがどういう料理か理解して調理するために私なりに考えた切り口だと思っていただければ。
- 油をビビらずに使う
- 鶏肉よりも骨付きのマトンや牛肉が良い
- スパイスの香りを全面に出す必要はない
- 小麦粉でとろみをつける
- ニハリマサラを使う
順番に説明していきます。
油をビビらずに使う
インド料理において油は紛うことなき正義。
ブラフマーもきっとあなたに免罪符をくれるハズ。
罪の意識を捨ててレシピに従う方が良い。
調べたレシピでも骨付き肉1kgにたいしての油の使用量は驚愕の1cup(約200ml)なんてものもある。
それどころかレストランスタイルではニハリをサーブする際、追い油をする良心的な店も見られた。
九州の民ならばうまかっちゃんの調味油を想起せずにはいられない。

使用する油はギーが良い
油を多く使う料理なので当然使用する油にはこだわりたい。
ここは北インド料理ということを考慮すればギー一択。
日本じゃギーは高い。
レシピどおりの使用量だとエゲツない量が減って精神的なダメージは若干あるものの、モノホンにこだわるなら仕方ない。
その代わりギーの効果でリッチで豪華な味わいに近づく可能性は高くなる。
鶏肉よりも骨付きのマトンや牛肉が良い

筆者が見た限りではマトンや牛肉で作られていることが多く、逆にチキンはあまり見られなかった。
さすがイスラムの料理。
マトンや牛は真骨頂といったところ。
チキンで作っても良いとは思うけど、非日常を感じにくい。(実際にチキンで作った私の感想。)
油も贅沢に使うリッチな料理なので、せっかくなら奮発して是非マトンor牛肉で。
そして長時間煮込む料理なのでぜひ骨付き肉で!
ダシがドバドバ出る。
スパイスの香りを全面に出す必要はない
Wikiの記述に拠ればニハリは煮込み料理であってカレーではない。
煮込み時間が長時間になればなる程スパイスの香りは飛びやすいので、香りを全面に出してと意識するよりも煮込んでホロホロの肉にしてやろうと思う方が得策。
加熱時間を最低限に抑えて香りを残す南インド料理に対しての違いが感じられて面白い。
小麦粉でとろみをつける
これは北インド料理ならでは。
南インド料理では絶対に出てこない工程。
日本のカレーにも近いものがある。
(カレールーの原材料表記を見ると小麦粉が必ず入っている。)
煮込んだニハリに直接小麦粉をふりかけるのではなく、水溶き小麦粉をニハリに加える。
日本での片栗粉のような使われ方。
ニハリマサラを使う

個人的に一番厄介なポイントがここ。
ニハリマサラに使用するスパイスを新たに買い足すことで、手持ちのスパイスがまた増えてしまう
何と今回のニハリマサラで新しく仲間に加わったスパイスが3つも。
我が家のスパイスボックスはもうパンパン。
入り切らないほどのスパイスや豆類達が行き場を失い棚上をさ迷い妻からの冷ややかな目線を感じよる。
もうどうやって片付けるんかって話。
ニハリマサラのレシピ
- ホールスパイス
- フェンネル 小さじ2
- クミンシード 小さじ1/2
- カルダモン 3粒
- クローブ 4粒
- ブラックペッパー 6粒
- ベイリーフ 1枚
- スターアニス 1粒
- メース 1片
- ブラックカルダモン 1粒(NEW)
- ナツメグ 1/2粒(NEW)
- パウダースパイス
- レッドチリ 小さじ1(好みで調整)
- コリアンダー 小さじ2
- ターメリック 小さじ1
- ジンジャーパウダー 小さじ1(NEW)
作り方は簡単。
ホールスパイスをミキサーにかけて粉末状にし、パウダースパイスと混ぜるだけ。
レシピは様々だが、5〜6種類のレシピを確認した上でどのレシピでも使われているようなものを集めてみた。
しかしこのスパイス打線は相当ハードルが高い。
このオーダーを見て作るのを諦めた人も多いハズ。
相当な変態でないとまず集めない。
インドでは既製品のニハリマサラがあるみたい。
日本でも通販がないか調べてみたけど売り切れ。(2021年5月1日現在)
下にリンク貼っとくんで気になる人は随時チェックしてみてください。

今流行りのビリヤニキットみたいに
ニハリマサラキットも売れるかしら
欲しい方いたらご連絡ください
ちなみにナツメグは摂取しすぎると幻覚症状が出たりして非常にキケン。
摂取量はレシピ厳守でお願いします!
ニハリマサラの香りは?
個人的な感想は重厚感があって漢方に近い香り。
使ってるスパイスから見ても漢方寄り。
フェンネルが中心にいて、その周りをクローブやアニスやナツメグが周りをガッチリ固めてるような印象。
あくまで上記レシピのニハリマサラの印象であって、違うレシピであればまた全然違ったニハリが出来るやろう。
今回初めて使ってみて印象深いのはブラックカルダモン。(別名ビッグカルダモン・ワイルドカルダモン)

カルダモンとは言いつつ香りの女王と言われる爽やかなグリーンカルダモンとは完全に別種の香り。
爽やかというより酸味のあるスーッとした香り。
人によっては苦手かもしれない。
個人的には好き。
隠し玉的に使えそう。
ここまでのまとめ
- ニハリとは?
- イスラム教徒の料理で特にインド北部やパキスタンで食べられる肉の煮込み料理
- イスラム教徒の料理で特にインド北部やパキスタンで食べられる肉の煮込み料理
- 調理する上で気をつけたい4つのこと
- 油をビビらずに使う
- ギーを使うことでリッチで豪華な味わいに
- 骨付きのマトンや牛肉を使う
- 鶏肉<マトン・牛肉
- 骨付き肉を使って骨からダシを取る
- スパイスの香りを全面に出す必要はない
- 長時間煮込むのでスパイスの香りは飛びやすい
- スパイスの香りはある程度捨てて、肉をトロトロにする方向に注力する
- 小麦粉でとろみをつける
- 水溶き小麦粉を加える。
- ニハリマサラを使う
- 漢方のような香りがするマサラ
- マサラを構成するスパイスを全て集めるのは結構気合が要る
- 油をビビらずに使う
さて調理編…と行きたいところですが長くなってきたので続きは次回。
ではまたっ!
インド料理ランキング
↑応援お願いします!
コメント
ニハリマサラ、箱崎のマルハバで普通に売ってましたよ。
私も骨付き2キロで2箱買いました。
でも、自分で作ってもいいかもしれません。
ブラックカルダモンとかコルマにも使うと香りに奥行きがでるし常備してました。
というか自分と同じような思考でインド料理作る人を見つけた気分です。