どーも直行直帰の店主です。
いやーやらかしました。
今日は失敗シリーズのお話です。
今回挑戦したのはずばりカッチ式ビリヤニ。
カッチが「生の」という意味なので生のビリヤニです。
何が生か?
肉が生なんです。
ヨーグルトでマリネした肉を加熱せずに上から米を被せて炊き上げる製法を指します。
カッチ式に対し、あらかじめ加熱して火を通した肉でビリヤニを作る製法をパッキ式と言います。
ネットやレシピ本で紹介される製法はこちらの方が圧倒的多数です。
パッキ式の方が失敗が少ないですからね。
なぜわざわざカッチ式なのか?
理由は2つあります。
①カッチ式の方が本場感があってカッコいいから
カッチ式は南部インドのテランガーナ州ハイデラバードの伝統的なビリヤニの製法です。
ハイデラバードはイスラム系のニザーム王国のお膝元だったこともあってカッチ式は宮廷料理の流れを汲んでいます。
(しかしアジアハンター小林さんの書籍「食べ歩くインド南・西編」によると、ニザーム王国の時代からカッチ式によるビリヤニづくりはハイデラバードでも一部に限定されていたという話もあります。そりゃそうだよね…パッキ式の方が簡単だし)
歴史ある作り方ってなんかカッコいいじゃないですかw
ノリですよノリ。
一見ムダに思えるようなことを楽しむのもインド料理の醍醐味だと思っています(^^)
②コメをパラッとさせたかったから
パッキ式だとマリネした肉を炒めて加水しグレイビーを作るので鍋の中の水分はカッチ式に比べるとどうしても多めになります。
パラッと、かつフワッとした米のビリヤニを食べたかったので、肉から出る少しの水分とサフランウォーターで炊き上げるとどんな感じに仕上がるか知りたかったのです。
ビリヤニを派手に焦がすまでの顛末
もちろん焦がしたレシピを誇らしげに公開するわけにもいかないので備忘録程度に書いていきます。
材料
作り方
マリネ用材料を混ぜる。一時間程度マリネ。
今回はある秘密兵器を用意しました。
それがコチラ。
業務用スーパーのフライドオニオン。
業務用スーパーで1kgで500円くらい。
ビリヤニ作るときに何が面倒くさいかってタマネギ揚げる工程ですよね。
油ものは掃除が本当に面倒くさいのでビリヤニ作りには重宝します。
インド人のYou Tubeでも既製品のフライドオニオンを使っているのをけっこう見ます。
しかも嬉しいのが添加物不使用。
変なモノ使っていないのでギリチートではないと見なします!
カレーにトマト缶を使うようなもんです。
揚げタマネギの香りもしっかりしますし、重宝しそうです。
水(2L/分量外)を火にかけ沸騰したらホールスパイス(米用)を弱火で2〜3分沸かす
米を投入して強火にし、3分茹でる。ザルで水気を切る。
米の硬さは好みですが、芯が残るぐらいにすると良きです。
マリネした肉に茹でた米、フライドオニオン、パクチー・ミントを重ね、ギーとサフランウォーターを回しかける。
フタをして強火に5分かけ、最弱火にして50分炊く。
さあここからが最難関ポイント。
ビリヤニは火加減が命です。
まず強火にして鍋内に蒸気を発生させます。
強火といっても色々ありますからね。
鍋から火先がはみ出すほどの最強火なのか、火先がギリ鍋にあたる中火よりちょっと強いレベルなのか。
弱火・中火と比較して一番振り幅が大きいのが強火です。
レシピ本を見ていても強火と書かれているのが一番困りませんか?
特にビリヤニの場合は火加減命なので余計困ります。
このときは火先が鍋からはみ出さない程度の強火にかけました。
ガスコンロのつまみが半分からちょい右に行った程度かな。
そうするとすぐに鍋底の方からシュワシュワと肉に火が入っていく音が聞こえました。
よーし順調に肉に火が入っとるな!
(この音が手羽元が地獄の業火に灼かれている音だとはこのとき知る由もなかった…。)
5分程経過すると、鍋から若干蒸気が出てきたので弱火にしました。
当初はここから肉にじっくり火を通して柔らかくするために一時間程度置いておくつもりでした。
しかし45分程経過したところで、鍋に耳を近づけてみると、
音がしなくなった…。
肉に火が入る小音量のシュワシュワという音が全くしなくなったのです。
「ヤバいかもしれない…」
胸騒ぎが…。
しかもいい感じに炊けてきたときのビリヤニ特有の香りもしなくなった…。
予定を早めて開けてみることに…。
いざオープン!
ん?パクチーとミントの色がくすんで高菜のような色になっているぞ…。
しかも鍋肌もなんとなく黒いような…。
とにかく肉を見てみよう。
(頼む無事でいてくれ…)
「黒ッッ!」
これはインド人もビックリです。
盛大に焦がしちゃいましたw
しかもちょっとやそっとの焦げじゃない。
鍋底全体がガリッという程の焦げです。
食べてみる
肉は火が入りすぎて固いし表面は焦げてるしで散々です。
しかし米はパラッとして美味い!
これは嬉しい誤算です。
水分少なめのカッチ式の恩恵でしょうか。
とにかく米全体的にフワッとしていて美味しかった。
肉は最悪だったけども。
得られた気付き
生肉に気を取られて火が通すことばかり考えていたのが大きな失敗の要因です。ここまで豪快に料理を焦がしたのは人生初ですが次回に向けての改善点はすでに見えました。
ちょっと焦がしたどころかメッチャ焦がしたので原因と思われるところはガッツリ変えます。
水を加えて焦げを防止することも出来ますが、それだと米のパラパラ感が損なわれそうなのでやりません。
火加減だけでなんとかしてみたい。
今回身に沁みて感じました。
皆さんビリヤニは火加減が命です!
ここテストに出ます。
各自復習して起きましょう。
おまけ
焦げた部分は鍋に酢と水を1:1の割合ぐらいで焦げに浸るぐらい入れて、沸騰させたら簡単に取れます。
また底が厚い鍋(4mm以上)を使うのもポイントです。
焦げが取れやすくなります。
今回の焦げも蒸気の方法でカンタンに取れました。
直行直帰の店主が使っている鍋はコチラ↓
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近日リベンジします!
ではまたっ!
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