南インド出張 DAY5 〜マドゥライ編(ワッタルコランブ初遭遇)〜

インド旅

どーも直行直帰の店主です。

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適宜ご参照ください。


5日目。
チェンナイを後にし、タミル・ナードゥ州第二の都市マドゥライへ移動。

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距離にして450kmほどだから東京‐京都間とほぼ同じ距離。
移動は夜行列車を検討したが、駅員に乗り方を聞いても英語のクセが強くよく分からない上、言われたところに行ってみたが切符を買えそうな気配すらしないため、貧乏旅行には少々痛手だが飛行機を利用。
LCCで一万円弱。
聞くと夜行バスの方が快適かつ、わかりやすいらしい。

マドゥライのシンボル。ミーナクシ・アンマン寺院


マドゥライの人口はwikiによれば2011年で147万人ほど。
ヒンドゥー様式が美しいミーナクシ・アンマン寺院が街の中心部にどでーんと位置し、それを取り囲むように土産物やら飲食店が並んでいる。
チェンナイ→マドゥライは南インド旅行者王道のルートと言えるが、食の都と言われるだけあって路地裏のローカルレストランもチェンナイと比較して更に濃い。

マドゥライ空港から中心部への移動

私の経験上、インドで流しのタクシーやリキシャーに乗ると絶対にぼったくられる。
大体相場の1.5倍〜2倍の金額をふっかけられる。

そうは言っても多めに取られて800円ぐらいなので気にしないのもありだが、これまで世界10カ国を旅した経験が「騙される」ことを許さない。
日本人だからってナメてんじゃねぇと田舎のヤンキーのような性分が顔を出す。

マドゥライ空港に着き、市内中心部に出るためタクシーのおっさん連中に値段を尋ねると、全員相場より上の金額を要求される。
払ったところで大して痛くはないが、先を急いでいるわけではなく、無駄金を払うのも本意ではなく全員スルー。
幹線道路でUberでも捕まえようとトボトボ歩いていたその時、1台の車に横付けされた。

ちょっとコワモテのオジサンだ。


オジサン🇮🇳「何してるんだ乗れ!」
直行直帰🇯🇵「How much?」

オジサン🇮🇳「チッ(軽く舌打ち)いいから乗れ!」

この会話もオジサンの表情や語気から感じ取った想像でしかないが、ぼったくりのタクシー運転手とは違った雰囲気を感じ、また旅独特の「何か起きそう感」を理由に乗車を決意。
トラブル回避も大事だが、大怪我しない程度に困難を楽しむのもインドならではだと思う。

道中は特に会話もないが、他の車に悪態をつくオジサンは少し機嫌が悪そうだ。
人気のないところに連れて行かれ、寄ってたかってカネでも取られたらたまらんとgoogle mapで常に現在地を確認はしていたが、何やらマドゥライ中心部から少し離れ始めた。

これはそろそろヤバいかも...。と思い始めたそのとき、車が停まった。
タクシーやバスの乗り合い所的なところだ。

おそらく「空港を出て歩いていてもタクシーなんかつかまらんから、ここで拾え🇮🇳」という配慮のようだ。

降車時にったのがこの写真。
コワモテだが撮影時の笑顔が印象的だった。

笑っているのか怒っているのか、何とも言えないオジサンの表情。

マドゥライ中心部に行かないオジサンとはここでお別れ。
いやぁ、とても助かった。

だいぶ目的地には近づいたが、まだ6km程度の距離があり、炎天下で歩くのはなかなかの無理ゲーだ。


Uberでも拾おうかなと配車を試みるも全然捕まらない。
かれこれ20分ここで待機している。(暑い...。)
流しのリキシャーも捕まらない状況で、これは徒歩もやむなしかと考えたそのとき、1台のローカルバスが停車。
進行方向は目的地方面を向いている。
目指すミーナクシ・アンマン寺院周辺までは一本道なので、途中で変な方向に曲がらない限りは行きつけるハズ。
イチかバチか乗るしかねぇ。

インドのバスはマジでギュウギュウ。
この状態ででっかいバックパックを背負っているもんだから、お姉様方に白い目で見られる。

ツイスターゲームのような体制でバランスを取りつつ、目的地までひたすら耐える。
幸い目的地近辺まで真っ直ぐ走ってくれた。
6km程度の道のりで5ルピー(約9円)
オジサンに渡した気持ちばかりの謝礼と合わせても、相場の1/4程度で目的地にたどり着けた。
これが旅の醍醐味ってやつ。

バスの中では重い荷物を背負って辛い体勢だったが、おそらく10代から20台前半のインド人女性が片手で赤子を抱き、眉一つ動かしていないのを見て、軟弱な自分が何とも恥ずかしくなった。

Modern Restaurantでワッタルコランブ(Vathal Kuzhambu)と初遭遇

マドゥライ1発目の食事はモダンレストランでベジミールス。
創業76年目、インド独立直後から営業している人気店で、お昼時は人でいっぱい。
一人だったため、幸い待つことなく着席出来た。

モダンレストラン店内
同席した若者
ポンニらいすにかかっているのがワッタル

このベジミールスで、ワッタルコランブを初体験する。

ワッタル(Vathal)とは?

ワッタル、日本のインド料理店ではあまり見かけないのでご存知ない方も多いかもしれない。
ヨーグルトと塩につけた豆や野菜、果実などを天日干しにしたもので、ベジミールスの中では薬味的なポジション。塩辛いのでご飯のお供となる。
対象となるのはターキーベリー(スズメナス)を筆頭に、オクラ、マンゴーなどがある。

まず、ワッタルの入手が日本では難しい。
提供の仕方だが、私が見た限りではモダンレストランのようにコランブ(汁物)にする店と、調理せずそのままを提供して、ピックルのようにカード(ヨーグルト)と混ぜてご飯と一緒に食べさせる店を確認。
お味の方は、その強烈な鹹味により完全にミールスの中で変化球の役割。
それ単体で美味しいというよりも、他と混ぜて力を発揮するタイプ。
日本では食べたことのないタイプの料理でなんとも形容しがたい…。

余談だがNERAMのザビさんにワッタルをお土産として買って帰った。
その後、メニューとして提供されたのだろうか。
(食べられた方、いらっしゃいましたら是非感想を教えてください。)
そういえば、DISCのアキームさんは自作を試みていたような…。
成功したのだろうか。


話をモダンレストランに戻す。
マドゥライに入る頃には体調もほぼ回復していたが、腹の調子は余談を許さない状況。

なんとも胃腸に優しいバランスの取れたベジミールスだが、変化球的にワッタルコランブが入ることで全体の印象が変わってくる。
前述の通り再現は非常に難しいが、記憶と情報を頼りになんとか形にしてみたい。
個人用に2袋ほど購入したのだがこちらはまだ手付かずの状態。今年の夏頃にはリリースを検討中。

マドゥライの宿泊先

マドゥライの宿泊はホームステイを利用。
Airbnbではない。
こちらのヴィジャヤンさんご夫婦のお宅は真更薫さんに紹介していただいた。

面識もないのに快く情報提供していただいた同氏に感謝。


今回の旅の大きな目的の一つが「インド家庭料理に触れる」だったので、学びの多い滞在だった。

その様子は次回に続く。


今回の旅の参考書籍はこちら。

「知り合いを頼ってインドに行ったんですか?」
「一人でこわくないですか?」
とよく聞かれる。
当然知り合いなどいない。
インド旅行に一番大事なのは強靭な胃腸だと思う。

続きは次回。
ピース。



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この記事を書いた人

福岡の神出鬼没完全不定期間借りカレー店「直行直帰」の店主
かつてカップラーメンを料理と呼んでいた男が綴る日々のカレー・インド料理研究の記録、間借り出店情報、インドにまつわることを吐き出します。
実態はイエスマンになれない社会不適合なサラリーマン。

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