どーも直行直帰の店主です。
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好きな男性
インド料理は健康的だよね!
野菜をいっぱい使っているし、
スパイスも漢方みたいなもんだしね。
このように考えている方も多いのではなかろうか。
確かにそれは正しくもあるし、間違ってもいる。
結論から先にいうと、
インド料理が健康的か否かという議論自体全く意味がない。
今日はそんなお話を。
トランス脂肪酸というのをご存知か?
植物油に水素を付加して作られた人口の油のことで、
安価で長期保存が可能なことから私達の身の回りでも多く使われている。
例えばマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、
それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物など。
日々の調理に欠かせないサラダ油にも含まれている。
総摂取カロリーのほんの1%をトランス脂肪酸に入れ替えただけで
脳梗塞・心筋梗塞のリスクを高める悪玉コレステロールの数値が激増すると言われている。(※出典)
また、厚生労働省・農林水産省も心筋梗塞などの冠動脈疾患が増加する可能性や、
肥満やアレルギー性疾患との関連を認めている。
インド・パキスタンで使われているバナスパティという安価な植物油がある。
これがトランス脂肪酸を多く含み、心疾患での死亡リスクを高めているという指摘がある。
2018年5月付のニューヨーク・タイムズの記事によると、
イギリス人男性と比較してパキスタン人男性の心臓発作での死亡リスクは62%高いとの研究もあるという。
当ブログでも再三言い続けていることだが
インド料理において油は正義だ。
スパイスの香りを油を移すテンパリングという技術があるように、
インド料理は多量の油を使う。
同心円状に油が分離しているチキンカレーを見てテンションが上がる
インド・パキスタン料理好きは私も含めて多くいるハズだ。
しかしこれまでの話の流れから疑問を抱く方も多くいるだろう。
トランス脂肪酸を含む油を使う
インド料理って本当に健康的なの?
底辺ながら飲食業界に片足を突っ込んでいる身として、
これまで食品添加物や化学調味料について少しは考えてきたつもりだ。
ネットで色んなことを調べたし、本もそれなりに読んだ。
しかしなんだか釈然としない。
アタマの中がずっとモヤモヤしていた。
結局何が良くて何がダメなのか、
ハッキリと教えてくれ…
例えばリンゴ🍎
ある書籍では食物繊維が豊富だから積極的に摂取しましょうとある。
しかしまた違う書籍では糖分が多いから控えたほうが良いとされている。
油も例外ではない。
健康的とされていて、トランス脂肪酸を含まない自然由来のえごま油も
酸化しやすいことが知られている。
酸化した油は過酸化脂質となり、動脈硬化の原因に…。
(出典:医療法人社団 満岡内科・循環器クリニック)
あ゙ーッッ!
もう分からんッッ!!
考えるのも面倒くさくなってポテトチップスをやけ食いしそうになったとき、
ネット上のとある記事を目にした。
長野県のパン屋さんが油について考察した記事。
以下記事の内容を一部抜粋。
油が体によいという情報も多々あります。
オリーブオイルが糖尿病にいいとか消化吸収がよくなるとか、肌にいいとか、菜種油はバターよりカロリーが低いからお菓子に使うとダイエットにいいとか、バターはおいしいとか…。
上げればキリがありません。
物事には2つの側面が必ずあります。黒と白、良いと悪い、陰と陽。良い面があれば、必ず悪い面もあるのです。
完成されたものなどどこにもありません。一つの側面だけをクローズアップして「これは何に効く」とか「これが体に悪い」なんて、全く無意味なことです。
完璧な食品などありえない 油の話
これはかなりのパンチライン。
2021年個人的に刺さった言葉ナンバルワンだ。
ここで記事冒頭の話に戻りたい。
インド料理は健康的だよね!
野菜をいっぱい使っているし、
スパイスも漢方みたいなもんだしね。
野菜を多く使うという観点から見れば健康的でもあるし、
油を多く使うという側面は健康的とは言えない。
しかし一つの面をクローズアップすることが無意味だとしたら、
インド料理が健康的かどうかという見方自体に意味が無いと言える。
健康を志向するならインド料理は一つの手段でしかなく、
目的を達成するための手段は他にも沢山ある。
ついでにもう一つ個人的に刺さった記事をご紹介。
エリックサウス・イナダシュンスケ氏の質問箱。
質問者さんの食と健康に関する質問に対しての
秀逸なアンサーを一部抜粋してご紹介したい。
質問者さんも当然お気づきの通り、現代の「健康食」の概念はストイックです。
イナダシュンスケ氏の質問箱より一部抜粋
糖質や油脂は、物理的に可能な限りゼロを目指します。「減らす」ではなくあくまで「無くす」にダイレクトにベクトルが向きがち。
僕はノンオイルドレッシングというものがどうしても受け入れられないのですが、なぜ「ノン」でなければいけないのか。ノンオイルにすることでカットできた-45kcalには、サラダをおいしく食べるというヨロコビを半減させるに値するだけの価値は本当にあるのか。
あくまで仮にそういう弛まぬ細かい積み重ね結果、寿命が幾ばくか伸びたとして、その伸びた分の時間には快楽を諦めただけの価値はあるのか。
そういうふうに考えてしまいます。
そこには科学において不可欠な「量の概念」が希薄で、むしろ宗教的な「穢れの思想」すら感じることすらあります。
油脂はケガレ、糖質はケガレ。
かと思えばアボカドやグレープシードオイルはなぜか突然「免罪」されたりして、それらが「良質の油脂である」という科学的根拠まで全否定するつもりもありませんが、そこにはやはり「量の概念」が欠如しているように思われます。
的を得た指摘だと思う。
トランス脂肪酸がいくら健康に悪いと言っても、
その脂肪の吸収率は人それぞれの腸内環境によって全然違う。
トランス脂肪酸を1日にどれぐらい摂取すれば
どれぐらい健康寿命が縮むかなんてどんな天才科学者にも分かりはしない。
それなのに健康を志向するあまり「穢れの思想」に支配されて、
人生の中でかなりのウエイトを占める食べる喜びを半減させてしまっているとしたら、
伸ばしたいくばくかの寿命より失ったものは大きいのかも知れない。
これを受けて
「👨じゃあどう食っていけばいいのか?」
という疑問が湧いてくる。
その答えは人それぞれなんだけど、
今のところの個人的な結論は、以下の通り。
こんぐらいのもん。
あまりガチガチに決めちゃうと守れなくなる。
ちなみにこれだけでも体重は一ヶ月で3キロ減った。
運動はほとんどしていない。
食べることや体調については色々と勉強している最中なので別記事が書けそうだ。
ネタは小出しにしといて、今日はこのへんで。
最後に参考書籍を一冊だけ紹介しておく。
鈴木祐氏の著書は内容が体系的に良くまとまっていて非常に分かりやすくオススメ。
ではまた!
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